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これから心理学の科目を取る予定で、「認定心理士の基準が2027年に変わる」と聞いて不安になった方もいますよね。今の単位がむだにならないか、気になるところです。
結論から言うと、認定心理士の2027年基準は2027年4月1日に始まり、2031年3月31日までは今の2014年基準と両方で申請できます。
この記事を読むと、変わる点と変わらない点、そして自分はどちらの基準で申請すればいいかが分かります。
認定心理士の2027年基準とは
2027年基準は、日本心理学会が認定心理士の単位認定のルールを見直したものです。2027年4月1日に施行され、同じ日から申請を受け付けます。
『2027年からは、今の基準では申請できなくなるの?』と心配する声もあります。
実は、すぐに切り替わるわけではないんです。日本心理学会は移行措置として、2014年4月1日施行の細則を2031年3月までの4年間は有効としています。それに基づく資格申請の手引き(2014)と申請書類も、同じ期間使えます。
いつから、いつまで?
時期ごとに、使える基準を並べてみます。
| 時期 | 使える基準 |
|---|---|
| 2027年3月31日まで | 2014年基準 |
| 2027年4月1日から2031年3月31日まで | 2014年基準と2027年基準のどちらでも |
| 2031年4月1日以降 | 2027年基準 |
4年間の重なりがあるので、今まさに履修中の方も、あわてて計画を組み直す必要はありません。
2014年基準と2027年基準の違いを一覧で
大きく変わるのは、選択科目の必要な領域の数と、c領域の基礎実験の扱いです。総計36単位以上・基礎科目12単位以上という骨組みは変わりません。
まずは、2つの基準を横に並べて見てみましょう。
| 項目 | 2014年基準 | 2027年基準 |
|---|---|---|
| 総計 | 36単位以上 | 36単位以上 |
| 基礎科目 | 12単位以上 | 12単位以上 |
| a領域 | 4単位以上 | 4単位以上 |
| b・c領域 | 合計8単位以上、うちc領域4単位以上 | 同じ |
| c領域の基礎実験 | 特に指定なし | 最低2単位は基礎実験科目を含む |
| 選択科目(d〜h) | 3領域以上で各4単位以上、合計16単位以上 | 4領域以上で各2単位以上、合計16単位以上 |
| 基本主題 | 選択の各領域に基本主題を含む | 同じ |
| 副次主題 | 開講単位数の半分 | 同じ |
| i領域 | 任意・卒業論文は最大4単位 | 同じ(例にスポーツ心理学・災害心理学・ゼミナール・専門演習) |
| 認められない科目例 | (特に挙げられていない) | 公認心理師の職責、関係行政論、人体の構造と機能及び疾病、修士論文 |

単位の数え方そのものは、認定心理士の必要単位は36単位|基本主題・副次主題の数え方で紹介しています。
変わらない点も押さえておく
変わる点ばかりに目が行きがちですが、変わらない点も大事です。申請の仕組みそのものは、これまでと同じだと考えてかまいません。
- 試験はなく、取った単位を書類(または電子申請)で審査する
- 四年制大学の卒業(または大学院修士課程の修了)が条件の1つ
- 審査は科目名ではなく、授業の内容で行われる
- 卒業見込みの学年度なら、仮認定を申請できる
- b・c領域の合計8単位以上、うちc領域4単位以上
『基準が変わるなら、大学の授業も全部変わるの?』と思う方もいるかもしれません。ただ、変わるのは単位認定のルールで、すでに取った単位の価値が消えるわけではないんです。
2027年基準の変更点を、ひとつずつ見る
日本心理学会は、各領域の内容を現状に合わせて見直したと説明しています。とくにc領域では、基礎的な「実験」実習を履修する大切さを強調しています。
ここからは、変わる点をひとつずつ見ていきます。
選択科目は「広く浅く」でも条件を満たせる
2014年基準では、d〜hの5領域のうち3領域以上で、それぞれ4単位以上が必要でした。2027年基準では、4領域以上でそれぞれ2単位以上になります。
どちらも、5領域の合計は16単位以上です。各領域の単位に基本主題を含むことも変わりません。
『3領域に偏って取っていたら、新しい基準では足りないの?』と思いますよね。そこは次の判定表で確かめてみてください。
c領域は、最低2単位を基礎実験科目で
c領域は4単位以上という条件のまま、そのうち最低2単位は基礎実験科目を含むことになりました。課題の条件も同じで、基本的な内容の課題を4つ以上含む計6課題以上、課題ごとにレポートを書きます。
2027年基準の科目名例では、c領域の基本主題に「心理尺度構成法実習」「心理検査法実習」「心理的アセスメント(演習・実習)」が強調して示されています。実習の中身は、認定心理士の実習(心理学実験)とはで紹介しています。
公認心理師の科目との関係が、表に書かれた
2027年基準の科目名例には、各選択領域に「公認心理師省令科目対応科目」の欄が設けられています。
| 領域 | 対応科目として並ぶ例 |
|---|---|
| d 知覚心理学・学習心理学 | 知覚・認知心理学、学習・言語心理学 |
| e 生理心理学・比較心理学 | 神経・生理心理学 |
| f 教育心理学・発達心理学 | 教育・学校心理学 |
| g 臨床心理学・人格心理学 | 感情・人格心理学、健康・医療心理学、社会・集団・家族心理学(家族心理学) |
| h 社会心理学・産業心理学 | 産業・組織心理学、社会・集団・家族心理学(社会・集団心理学) |
ただ、公認心理師の科目なら何でも使えるわけではありません。公認心理師の職責や関係行政論は、認定基準を満たさない科目例に入っています。
心理調査士の追加申請も変わる
認定心理士(心理調査)を追加で申請する場合、実践領域は卒業論文または修士論文のサマリー4単位分だけでも申請できるようになりました。
どちらの基準で申請する?今から履修計画を立てる人の判定表
2つの基準の差がいちばん出るのは、選択科目の取り方です。手元の単位を領域ごとに書き出すと、どちらで申請しやすいかが見えてきます。
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
選択科目の単位を、d〜hの領域ごとに並べてみてください。次の表は、取り方の例ごとに、どちらの基準で条件を満たせるかを見たものです。
| 選択科目の取り方の例 | 2014年基準 | 2027年基準 |
|---|---|---|
| d6・f6・g6(3領域、合計18) | 満たす | 満たさない(4領域に足りない) |
| d4・e2・f4・g4・h2(合計16) | 満たす | 満たす |
| d2・e2・f2・g6・h4(合計16) | 満たさない(4単位以上が2領域だけ) | 満たす |
| d4・f4・g4・h2(合計14) | 満たさない(合計16に足りない) | 満たさない(合計16に足りない) |
どの例でも、各領域の単位に基本主題が含まれていることが前提です。

例えば、心理学部以外を出て3年目の会社員の場合
経営学部を出て3年目の会社員が、在学中に取った心理学の科目を数え直す場面を考えてみます。h領域の組織心理学や消費者の心理、f領域の教育心理学などが、少しずつ取れていることがあります。
1つの領域に4単位ずつはそろわなくても、4領域で各2単位以上なら、2027年基準では選択科目の条件を満たせる場合があります。反対に、3領域にしっかり単位があるなら、2014年基準のほうが合わせやすいこともあります。
足りない分を通信制大学などで足すなら、どちらの基準に合わせて足すかで、取る科目が変わってきます。
「hはあと何単位あればいい?」「eの科目を2単位足せば4領域になる?」と、基準ごとに足りない分を数えてみると、次に取る科目が見えてきます。
選択科目を書き出す手順
判定表に当てはめる前に、手元の単位を次の順で並べ直してみてください。
- 成績証明書から、心理学の科目をすべて書き出す
- シラバスを見て、d〜hのどの領域に近いかを決める
- 基本主題か副次主題かを分け、副次主題は単位を半分にする
- 領域ごとに認定単位を合計する
- 3領域で各4単位以上か、4領域で各2単位以上かを確かめる
副次主題の単位を半分にし忘れると、数え間違いが起きやすくなります。どの科目がどの領域かは、認定心理士の必要科目|a〜i領域の科目名例と該当しない科目で科目名の例を見比べてみてください。
時期と状況で選ぶチェックリスト
選択科目のほかにも、時期やc領域の科目で決まることがあります。
- 申請する日は、2027年4月1日より前か後か
- 選択科目は、3領域で各4単位以上か、4領域で各2単位以上か
- c領域4単位のうち、基礎実験科目が2単位以上あるか
- 申請に使う予定の科目に、認定基準を満たさない科目例が入っていないか
- 2031年3月31日までに申請を終えられそうか
例えば、大学3年の秋に単位を数え直す場合を考えてみます。卒業見込みで仮認定を申請するなら、申請の時期が2027年4月より前か後かで、選べる基準が変わります。
卒業後に科目等履修で足りない単位を足す場合も同じです。どちらの基準に合わせて足すかを、先に決めておくと遠回りになりません。
心理学の資格
働きながら認定心理士を目指すなら
認定心理士は大学で所定の単位を修得して申請する資格です。今から単位をそろえるなら、通信制大学で学ぶ方法があります。入学・編入・科目等履修の選び方と、大学を比べる時のポイントをまとめました。
無料通信制大学で取る方法を見る認定心理士の基準・費用や大学の制度は変わることがあります。最新の情報は日本心理学会と各大学の公式サイトで確認してください。
大学の対応科目一覧も見ておく
大学が認定心理士の対応科目を学会に検討してもらう手続きは、原則2027年2月の認定委員会までは2014年基準、2027年4月の認定委員会からは2027年基準で進むとされています。
在学中の大学や、これから入る通信制大学の対応科目一覧が、どちらの基準で作られているか。入学前や履修登録の前に、大学の案内で確かめておくと安心です。
よくある相談:認定心理士の新しい基準
基準の変更について多い相談は、旧基準の期限や、在学中のカリキュラム変更、何年生から申請できるかといった内容です。
『旧基準は「2019年3月まで有効」と書いてありましたが、今はどうなっていますか?』
ネットで古い案内を見つけて、期限が過ぎているのか不安になったという相談です。
2019年3月31日までというのは、2014年基準が始まった時に、その前の基準での申請を認めた移行期間のことです。今は2014年基準で審査されています。
そして2027年4月からは2027年基準が加わり、2031年3月31日までは両方で申請できます。
『4年生になる時に大学のカリキュラムが大きく変わり、単位が心配です』
在学中にカリキュラムが変わり、認定心理士の条件を満たせるか不安だという相談です。
審査は科目名ではなく、授業の内容で行われます。どの科目がどの領域に当たるかを、シラバスで確かめながら単位を数えてみてください。
そのうえで、2014年基準と2027年基準のどちらで満たしやすいかを、上の判定表で見比べると答えが出しやすくなります。
『認定心理士は、大学1年生でも取れますか?』
早いうちに資格を取りたいという相談です。
認定心理士は、四年制大学の卒業が条件の1つです。卒業前でも、卒業見込みの学年度に条件を満たしていれば仮認定を申請できます。
申請できるのは、その時点で取り終えた単位だけです。1年生のうちは、どちらの基準に合わせて取るかを考えながら履修を組むのがおすすめです。
申請の手順は、認定心理士の申請方法と流れで紹介しています。
よくある質問
2027年基準はいつから始まりますか?
2027年4月1日に施行され、同じ日から2027年基準での申請を受け付けます。
2014年基準はいつまで使えますか?
2031年3月31日までは、2014年基準でも申請できます。資格申請の手引き(2014)とその申請書類も、この期間は有効です。
総計の36単位は変わりますか?
変わりません。2027年基準でも総計36単位以上、基礎科目12単位以上が必要です。
c領域の課題とレポートの条件は変わりますか?
変わりません。基本的な内容の課題を4つ以上含む計6課題以上を行い、課題ごとに目的・方法・結果・考察を含むレポートを書くことが条件です。2027年基準では、そのうえで最低2単位を基礎実験科目で取ります。
公認心理師の科目は、2027年基準でそのまま使えますか?
使えるものもありますが、全部ではありません。公認心理師の職責、関係行政論、人体の構造と機能及び疾病は、認定基準を満たさない科目例に挙がっています。
まとめ
- 認定心理士の2027年基準は2027年4月1日施行で、同日から申請できる
- 2031年3月31日までは、2014年基準と2027年基準のどちらでも申請できる
- 選択科目は「3領域で各4単位以上」から「4領域で各2単位以上」に変わる
- c領域は最低2単位を基礎実験科目で取ることになる
- 総計36単位以上・基礎科目12単位以上・副次主題は半分、は変わらない
改正の内容は、日本心理学会の認定基準の改定で確かめられます。まずは手元の選択科目を領域ごとに書き出して、どちらの基準で満たしやすいかを見てみてください。





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